シャクって走る レーザー1S-Ci

(エアコン信号編)


前回までで、インジェクタが原因のシャクりは直りました。
しかし、どうも原因は2つあったらしいことが判明しました。

普段の走行は安定するようになったのですが、エアコンをつける(コンプレッサーを回す)とまたガクガク。
今まで、2つをひっくるめて同じ現象だと思っていたのですが、違うようです。
インジェクターの他にも、エアコンの何かが悪さしている。



昔話。物品税という税金があったころ。
エアコンは車両を登録した後に装着するのが主流でした。
登録前に装着すると、エアコンも税金の対象になったからです。
だからエアコンは「デーラーオプション」だったのです。
社外品の安いエアコンユニットが発売されていたのも、この頃です。
「ユニクラ」「サンデン」「ヂーゼル機器」
「サンデン レザム」という名前を聞いたことがあるのは、50代以上の方ですね(笑)
そのうち物品税が廃止され消費税の時代が来るとこの風習はなくなり、
自動車用エアコンの多くは、メーカーの製造ラインで装着されるようになったのです。
(今でも一部の軽トラック等ではデーラーOP扱い)

前置きが長くなりましたが、私のST150にはヂーゼル機器のエアコンユニットが装着されています。
「社外品だから、純正にはある何かが欠けているのだろう。」
というところから出発しました。


「配線図」

エアコンアンプとECUの間に連携があるようです。


画像では、純正のエアコンアンプからECUへ繋がる線があることが分かります。
今回、エアコンが社外品ということで、それが機能していないんじゃないか、と見当を付けました。

※エアコンアンプとはコンプレッサーのON/OFFを決定する回路装置で、A/Cスイッチの状態やコンデンサの温度、高圧側の圧力を元に判定します。
写真なし 「参考:エアコンの全配線図」

で、別ページの表によれば・・
コンプレッサーON時→11V, OFF時→0V

このことから、マグネットクラッチのON/OFFと同期していることが分かりました。

電圧が12Vではなく11Vなのは、おそらく保護回路でダイオードか抵抗が入っているためと推定。
ECUには12V突っ込んでも問題ないはずです。
「コンピュータの場所」

ECUとエアコンアンプは、写真の場所の裏にあります。
「出た!!ヂーゼル機器!!」

私が青春を過ごしたン十年前は、ゼクセルって名前の会社でした。
ゼクセルR32スカイライン、当時頑張ってましたね。

でも私はとうとう日産に魂を売ってしまったのか?
・・何かに負けた気がしてやるせない感じです。
「これがECU」

「信号の場所にテスターをあてて」

事前に配線図で調べたピンに、テスターをあてて電圧を測定します。
A/Cオン!マグネットクラッチもON!!
「シーン」

11V出るはずなのに、何も反応しません。

つまり、マグネットクラッチが繋がっているときに入る信号が、なんとECUへ行っていないことが分かりました。


どうやらこの社外品のエアコン、
[当該配線がそもそもない=ECUと連携してない]
ヂーゼル機器・・また何かに負けた気がします。
「じゃ繋ごう。」

エアコンアンプから出ているマグネットクラッチの電源(写真中、赤色が刺さっている線)を分岐してECUに繋ぐことも考えましたが、電磁石(=コイル)と同じところに繋ぐのは恐ろしいのでやめました。

「リレー」

確か昔、GX100マークIIのヒューズBOXから外したような??いやJZX100かもですが・・
この2つ、同じに見えて実は少し違う。
私は断然、右を使います。
なぜか?写真をよく見てご判断ください。

このリレー、トヨタ以外でもスズキで使われているのを見ました。
ワゴンRとかのA/Cのリレーらしいです。
しかもその場合よく壊れるみたいです。
「ここに貼り付けました」

リレーは先ほどのクラッチの電源で駆動しています。
ECUに入る信号は、A/C,ECONスイッチがONで12Vになる線から取り、リレー経由でECUに行きます。

すなわち、A/C,ECONがONで、かつクラッチがONの場合にECUに電圧が掛かるわけです。

これで走行試験をします。

結果:
あ、シャクらない!!
完璧に直りました。
これで、不快なシャクりの原因を全て退治することができました。
ものすごく快適です!!



「リレー牧場」

まだ残ってます。
大丈夫(←なにが)


手前の端子は、ダイソーで買いました。
大丈夫。(←なにが)

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